アパート経営をおこなうなかで、「空き室が続いている」「入居者がなかなか集まらない」という悩みはありませんか?
最近は部屋の価値を高めるため、家具付き賃貸を検討するオーナーが増えています。
では家具付き物件とはどのようなメリットをもたらしてくれるのでしょうか。
この記事ではアパート経営で家具付き物件を選ぶメリット、入居者が求める優先度の高い家具とはどのようなものか、注意点を含めお伝えしていきます。
Contents
アパート経営で家具付き物件を選ぶメリットとは?
まずアパート経営における家具付き物件とは、どのような賃貸を指すのか、メリットとともに見ていきましょう。
家具付き物件の概要とは?
家具付き物件とは、ベッドやテーブル、カップボードなどの家具や、洗濯機や冷蔵庫といった生活家電が備わっている賃貸です。
生活に欠かせない優先度の高い家具や家電を準備し、マンスリーマンションのような設備を整えていきます。
アパート経営する賃貸物件に付加価値を生み、空き室対策や入居者の満足度アップにつなげていくのです。
家具付き物件を選ぶメリットとは
学生や単身者、外国人に好まれる
アパート経営での家具付き物件とは、学生や単身者、外国人に好まれやすいのがメリットです。
とくに学生や外国人の場合、地元や実家を出て一人暮らしするためには家具や家電を一からそろえなくてはなりません。
進学による一人暮らしの場合、賃貸を借りるための初期費用や引っ越し代など、さまざまな費用がかかります。
その費用にくわえて家具を準備するとなると、保護者の負担は相当なものになるでしょう。
その反面、引っ越しする物件が家具付きなら費用負担が軽減されます。
コストをおさえた引っ越しを希望する学生や外国人にとって、家具付き賃貸はメリットがたくさんあるのです。
また家具付き賃貸とは転勤の多い単身者にも人気があります。
学生や外国人と同様、一定の期間しか住まない場合、その都度家具や家電を買い替えるのは大変ですし、引っ越しするごとに移動するのも面倒です。
家具付き物件ならコスト面だけでなく、引っ越しの手間がはぶけるのも大きなメリットですね。
ほかの賃貸と差別化できる
家具や家電を導入すれば、周辺の賃貸と差別化することが可能です。
家賃が割高でも引っ越しの手間や購入費用を考え、同じ間取りや立地なら、家具付きを選ぶ人がいるかもしれません。
「この物件は家具付きです!」とチラシやポータルサイトでアピールでき、入居者を効率よく集められるでしょう。
家具付き物件を選ぶデメリットとは
故障した場合はオーナー負担で修理する
設置した家具や家電を「無償提供」ではなく「設備」にする場合、故障したらアパート経営するオーナーの負担で修理するのが一般的です。
すべて新品でそろえれば耐用年数は十分にありますが、中古の場合、使い方によってはすぐに修理となるかもしれません。
どのような使い方をするのかは入居者次第なので、修理費は基本的に入居者へは請求できないと思っておくといいでしょう。
家賃が割高になる
家具や家電を導入したぶん、家賃に上乗せするアパート経営者もいます。
そのため家賃の安さで物件をアピールするのは難しく、予算に合わない人が出やすいのもデメリットです。
家具付きという付加価値のある賃貸とは、空き室リスクを回避する1つの手段ですが、安定した収益を生まなければアパート経営は成り立ちません。
据え置きの家賃で賃借してもいいですが、コストに見合った家賃設定をする必要があるでしょう。
家具付きアパート経営で優先度の高い家具とは?
次に家具付きアパート経営で優先度の高い家具とは、どのようなものなのか見ていきます。
ベッド
優先度の高い家具として、まずベッドが挙げられます。
学生や単身者、外国人問わず寝具は必ず必要といっても過言ではありません。
そのためベッドは優先度の高い家具といえます。
テーブルやデスク
食事をしたり勉強したりする、テーブルやデスクもあると便利です。
ダイニングセットやシステムデスクといった大きなものでなく、食事と勉強どちらにも使えるようなシンプルなテーブルが1つあれば問題ないでしょう。
ノートやパソコン、文房具を広げても、余裕があるくらいの大きさがおすすめです。
エアコン
今や夏には必須といえるエアコンも、優先度の高い家電です。
昔の夏はエアコンがなくても、扇風機やうちわで十分過ごせていました。
しかし近年の日本の夏は、エアコンがないと快適な生活は送れないですよね。
エアコン付きの物件が当たり前といわれつつあるので、ぜひ優先的に設置しておきましょう。
冷蔵庫
大型家電のなかでも、冷蔵庫は生活に欠かせないアイテムです。
一人暮らし用の小さいものから、ファミリー用の大きなタイプもあるので、アパート経営する賃貸に応じて選んでください。
最近は自粛やリモートワーク、巣籠もり生活で自炊や冷凍食品をたくさんストックする人が増えています。
そのため単身者用でも容量の少し大きいものを導入するなど、入居者のニーズに応じて選びましょう。
洗濯機
生活するうえで洗濯は欠かせないため、洗濯機は入居者に喜ばれる家電です。
洗濯機などの大型家電は、購入すると一般的に運搬費や設置費がかかるため、近隣のコインランドリーを使用する人も少なくありません。
すでに設置済みであれば、そのような手間やコストをかけずに新生活をスタートでき、入居者募集の際もしっかりアピールできます。
アパート経営で家具付きを選ぶ際の注意点とは?
ではアパート経営で家具付き物件を選ぶ際、どのような注意点に気を付ければいいのでしょうか?
まとまった費用が必要になる
先ほども少しお話ししましたが、家具や家電を導入するためにはコストがかかります。
アパート経営するすべての部屋に家具や家電を導入するとなると、初期費用が膨大になるのも注意点です。
すべて中古でそろえたとしても、ある程度まとまったお金が必要になるので、入念な準備が必要です。
長く入居する人が少ない
先述した通り家具付き賃貸を好むのは、学生や単身者、外国人です。
「卒業まで」「単身赴任の期間だけ」「転居先が決まるまでのあいだだけ」という目的で家具付き物件を選ぶ人が多く、短いスパンで退去するケースも多いでしょう。
そのため何年も入居し続けてくれる可能性が低く、一般的な賃貸借期間である2年で新しく入居者を募らなくてはなりません。
家具付き賃貸とはファミリーと違い、長期での契約が見込めないのが注意点です。
万人受けする家具を選ぶのが難しい
人それぞれインテリアやテイストの好みが違うのも、家具付き賃貸を選ぶ注意点です。
モダンインテリアが好きな人もいますし、ナチュラルなテイストを好む人もいます。
入居者が男性なのか女性なのかで、部屋の雰囲気も異なるでしょう。
どのような人にも受け入れてもらえる、万人受けするような家具を選ぶのはとても難しいのではないでしょうか?
アパート経営するオーナーのセンスが問われるので、自信がない場合はインテリアコーディネーターに依頼するなど、専門家を頼るのも1つの手です。
まとめ
この記事ではアパート経営で家具付き物件を選ぶメリットと注意点、優先度の高い家具をお伝えしました。
引っ越しの手間や購入費用をおさえられるため、入居者が集まりやすく、空き室リスクの回避につながります。
その一方で初期コストがかかるといった注意点が生じるので、そのエリアのニーズに合っているのか見極めてから決断しましょう。