アパート経営におけるペット可のメリットとは? 費用なども解説

アパート経営におけるペット可のメリットとは? 費用なども解説

2020年はコロナウイルスの影響により大きくライフスタイルが変わった年でもあります。
コロナ禍において需要が高まったのがペット飼育です。
アパート経営においてもペット可物件の要望が高くなっています。
ではアパート経営におけるペット可物件はどのような特徴があるのでしょうか?
この記事ではペット可におけるメリットや環境などについて解説します。

アパート経営におけるペット可のメリット デメリットとは?

アパート経営におけるペット可のメリット デメリットとは?

実際にアパート経営におけるペット可とはどのようなメリット デメリットがあるのでしょうか?
いくつかの例を挙げて解説します。

入居希望者が増える

ペット可物件の利点は入居希望者が増えることです。
ペットを飼いたい人飼わなくてもいい人双方が入居の対象者となりますので空室対策としてよく取り入れられています。
ペット可物件は全体的にまだまだ少ないので差別化を図るのは絶好の手段といえるでしょう。
また築年数が古くなると部屋内をリノベーションなどで費用をかけなければいけませんがペット可の場合だとそこまで手を加える必要がありません。
あまりリノベーションを行っていると逆にペットが傷をつけてしまうことを恐れてしまい入居の妨げとなる可能性があります。
つまりリノベーション費用をかけずに募集ができる最善の一手だといえるでしょう。

入居期間が長い

ペット可物件は前述しましたがあまり多くはありません。
つまり引っ越ししたくても次に引越ししたい物件が見つからないので入居期間が長くなります。
賃貸物件のオーナーのなかにはペットを飼われてしまうと

  • ペットのにおいがこびりついてしまう
  • ペットが傷をつける

といった理由によりペット可を許可しないオーナーが多いのが現状です。
また新築のペット可賃貸マンションは家賃が高くなってしまい逆に入居募集には不利になるケースがあります。
反面既存物件のペット可への変更は一部入居者の反対などにより切り替えることができません。
これらの理由から手ごろな家賃帯でのペット可物件が少ないため入居期間が長くなるといったことに繋がります。
ここからはデメリットについて解説します。

原状回復でもめる場合がある

アパート経営で悩みの種となる事案に敷金精算や原状回復が挙げられます。
ペット飼育による原状回復トラブルが25%程度を占めますので非常に多い問題といえるでしょう。
原因としてはペットのにおいに対する見解の違いや柱の傷といった部分でトラブルになるケースが多いです。
ペット可物件にする場合は退去後の原状回復などの取り決めをしっかりとおこなう必要があるでしょう。
・入居者間のトラブルにつながる
ペット可物件に途中で変更になった場合などペットを飼う入居者と飼わない入居者間でのトラブルが発生する可能性が高くなります。

  • ペットの毛が飛んでくる
  • 共用部がペットのにおいなどでくさい
  • ペットの鳴き声がうるさい

などが挙げられます。
トラブルが発展してしまうと最悪の場合退去に繋がる可能性もありせっかく入居推進のために打った手が意味をなさなくなってしまうことになるのです。
入居希望者がペットを飼う意向の場合はしっかりと規約や契約を守ることを話さなければいけません。
これらのメリット デメリットをしっかりと認識し理解することで何かあった場合の対策なども素早くできます。

アパート経営におけるペット可にする環境とは?

アパート経営におけるペット可にする環境とは?

先ほどペット可にする場合はあまり手を加える必要がなく入居が決まることがあると前述しました。
しかしペット可物件にする場合少し環境を整えることでさらなる入居アップになりアパート経営において大きなプラス要因になりえます。
ではどのように環境を整えたらいいのでしょうか?
ここからはペット可物件に置かる環境整備とはどのようなものかについて解説します。

ベランダに対して対策をおこなう

特に上階になるにつれ注意しなければいけない点がペットの転落事故です。
少しベランダの壁を高くするベランダにのぼりにくい素材を使うといった対策をおこなう必要があるでしょう。
また勝手にベランダに行かないように鍵の位置を高くするのも効果的です。
ベランダに勝手にペットが行ってしまうと鳴き声や抜け毛の問題など入居者間のトラブルへとつながります。
ベランダの対策はペット可物件の重要なポイントです。

壁紙をペット対応にする

ペット用の壁紙が販売されています。
ペット用の壁紙は丈夫で傷がつきにくいのが特徴です。
しかも汚れも付きにくく抗菌仕様やカビ機能などペットの居住に対する備えができます。
このような壁紙を使用することで入れ替わりがあった場合でも引き続き使用できるかもしれません。
丈夫な壁紙は耐久性や持続性にも優れており次の入居者にも使用することで原状回復におけるコストを削減する効果も見込めます。

床をペット対応にする

床もペット対応の床に張り替えることでペット可の促進に効果的です。
原状回復のトラブルで床の傷というのも争いの要因となりえます。
ペット用の床は傷がつきにくいことがもっとも大きな特徴です。
ペットが歩いても傷がつきにくいことから原状回復におけるトラブルを大幅に防ぐ効果が見込めます。
また普通の床だとペットが滑りやすく入居者の満足度を高めることができません。
ペット対応の床は滑りにくくペットのストレスを大幅に解消する効果があり入居者の満足度を助ける役割を果たします。

ペット専用の洗い場をつくる

ペットを散歩などする場合にどうしても足の汚れがついてしまいます。
室内だけならまだペットを飼っている入居者の問題ですのでそう大きな問題にはなりません。
しかし共用部分などがペットの足跡で汚れているとペットを飼っていない入居者とのトラブルの要因になります。
このような場合に効果的なのが共用部分へのペット専用洗い場の設置です。
散歩から帰るペットは足洗い場で足を洗い建物内に入ることで汚れ防止に繋がります。
また洗い場でペットの毛などもある程度落ちますのでペットの抜け毛対策も同時に行っているのです。

アパート経営におけるペット可にする費用とは?

アパート経営におけるペット可にする費用とは?

ではペット可の環境を整える場合の費用はどのようなものがかかるのでしょうか?
ここからはペット可にする環境を整えるための費用などについて解説します。

ベランダの対策

ベランダからの転落防止対策が必要になります。
考えられる機材の設置としてはベランダに樹脂マットを敷き詰めベランダへの飛び乗り防止などが効果的です。
費用は1万円~2万円程度で設置ができます。
また背が高いフェンスなども飛び乗り防止効果があり費用は2万円前後で設置可能です。

ペット対策仕様の壁紙

丈夫で傷がつきにくい壁紙に張り替えることもペット飼育者には安心感をもたらします。
前述しましたが丈夫なクロスになるので次の入居者に対しても使用できる可能性もあります。
ペット可における壁紙の費用は1㎡あたり500円前後で1部屋当たりの費用は10万円前後です。
普通の壁紙設置と比較すると若干高額になりますがそう高額ではありません。
比較的安価な金額で張り替えることが可能ですのでペット可物件にしたい場合には張替えをおすすめします。

ペット対応床

滑りにくく傷がつきにくい床もペット対策として効果的です。
1㎡あたり1万円程度の費用ですので6畳10㎡程度だと10万円程度の費用が発生します。
LDKをこの床に張り替える場合はおよそ20㎡程度ですので20万円程度見込んでおけばいいでしょう。
若干高いのですが次の入れ替わりの場合にも引き続き利用できる点から大きなコストではないでしょう。

ペット専用洗い場

共用部分へのペット洗い場の費用がもっともコストがかかります。
新たに設置する場合は規模やグレードなどによっても異なりますがおよそ50万円~100万円程度の費用を見込んでおきましょう。
費用は高いのですが共用部分に設置するのでペット可物件の宣伝効果も備えています。
入居者の快適性以外にも効果を発揮しますのであると便利な設備です。

まとめ

アパート経営においてペット可対策は入居対策として非常に効果的です。
新築時点からペット可にしているかたほうが比較的取り組みやすいといえるでしょう。
あまりペット可の物件が多くないため差別化が図れます。
ペット可物件の環境を整えるのはペット対応の壁紙や床共用部の洗い場などが考えられます。
コストパフォーマンスが良い設備選びがアパート経営において大切なポイントです。